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「これは無理っしょ……!」

 

ぼくはメモのために開いていたノートをそっと閉じた。

時計は23時を指していた。

何もやる気が起きない。

圧倒的な虚無。

 

どうやったらこの人を救えるんだろうか?

なんて考えていた自分は

どこかに消えてしまっていた。

 

JOKER』の主人公アーサー

ぼくのワークショップは、

彼を前進させることができるだろうか……?

もしJOKERのアーサーがぼくのワークショップに来たら、一番始めに起こること

ぼくのワークショップは

必ず始めにチェックイン対話をする。

 

ワークショップの場は

知らない人がたくさんいる

ってことが圧倒的に多い。

 

いきなり本題から入ると

自分のことを開示していいのか悩む。

 

場の空気を緩和するには

「今の自分の気持ち」や

「参加動機」を語っていただくのが良い。

チェックイン対話・自己紹介

この時間は

ご飯食べたばっかりで眠いとか

上司に行けって言われたから来たとか

自分のことをなんでも持ち出してOK。

それが安心安全な場を作ることにもつながる。

チェックイン対話

 

でもアーサーの緊張がほぐれる前に

「今の気持ち」を聞いたら…。

 

例のあの病気、

大声で笑い出して止まらなくなるやつ、

始まっちゃうよね…??

 

そしたら、

同じグループの人だけではなくって

会場中が彼に釘付け…。

 

会場中の「今の気持ち」が

え?あの人ヤバくない…?

で埋め尽くされちゃって、

緊張がほぐれるどころか

きっと倍増。

 

で、ぼくが「どうしました?」って聴くと

「私は病気です」って書かれたカードを手渡されるから

 

ぼくは会場全体に

「彼はこういう事情で…」

「どうかご理解ください」と説明するけど

みんなきっと、シラケちゃうだろうなぁ。

 

ぼくがアーサーに

「一度外へ出ますか?」と尋ねても

彼って頑固そうと言うか

頑張りやさんと言うか

気遣いを受け入れるタイプじゃなさそうだったから

きっと会場内に留まり続ける気がする…。

 

その姿勢は買う…!

(ケドほんと困ったな…)

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JOKERのアーサーがいる会場のアイスブレイクは可能か…?

多くの場合はここで

もう一段階気持ちがほぐれるよう

アイスブレイクを15分ほど取る。

 

今回はぼくが好きな

ぴんくのだんごむし

という連想ゲームをやってみることにする。

 

アーサーが

「ライオン」というカードと

「数字の2」のカードを引いて

 

ネコ…

たてがみ…

とヒントを出す。

 

周りのメンバーが

ライオン!?

と答える。

 

おお、

なんだかこれはできそうじゃないか…!?

 

ほっとしたのもつかの間

次にアーサーが引いたカードが

「サンマ」

「色だけ」

という2枚のカードだったら?

 

「銀色」

アーサーがヒントを出す。

 

指輪!

ナイフ!?

ボウル…?

 

周りのメンバーが

思いつく限りの「銀色」

を答える。

 

だが当たらない。

 

ぴんくのだんごむしは

難しかったら何回でもパスをしてOK

というルールだ。

 

だから次のカードを引いてもいい。

 

でもアーサーはきっとパスをしない。

 

正解に辿り着かないまま

時間だけが過ぎて行く。

 

結果。

「サンマ」「色だけ」

でつまずいたアーサーのチームは

圧倒的に最下位が確定。

 

他のチームが10個、12個と正解している中で

アーサーのチームが正解できたのはたった3個。

 

みんなの目がアーサーを捉える。

蔑みの目だ。

 

その瞬間アーサーは

またあの病気が発動する…。

 

笑ってる場合じゃねーだろう?

会場の不信感が高まる。

 

終わった…。

ぜんぜんアイスをブレイクできねぇ…。

 

もしJOKERがぼくのワークショップに来たら

アイスブレイクは無理にしないことにしよう。

 

ぼくは普段、

場に応じてめっちゃフレキシブルに

ワークショップを運営する。

 

でも、

アイスブレイクをカットしたことだけは未だにないし、

カットしてみようなんて考えたこともなかった。

JOKER』のおかげで、進行の幅が拡がった気がする。

『承認』が前進を生む

よく考えたら、アーサーにとっては、

最初の自己紹介であだ名を紹介することから

もうダメかもしれない。

 

どう見ても幸せそうに見えないアーサーのあだ名が

「ハッピー」であることにはみんな動揺を隠せないだろうし

アーサー本人も名乗りづらいだろう…。

 

そう考えると

お互いが親しみやすくなるように

あだ名を紹介してもらうことも

時にはマイナスに作用することがあるのかもしれない。

 

確かにぼくも

エディ・マーフィーに顔が似ているといじられ

当然のごとくあだ名が「エディ」だった中学生時代は

あだ名で呼ばれるの、嫌だったなあ(笑)

 

いつもぼくは「呼んで欲しい名前」

という表現で自己紹介を促しているけれど

次回からますます気をつけよう。

チェックイン対話・自己紹介

 

そしてやっぱりアーサーの存在を通じて思うのは

『承認』は人を前進させるってことだ。

承認が前進を生む

最後のシーンで怒気を含めながらアーサーが語る

「今まで自分が存在しているかも分からなかった」

というセリフには

 

誰からも存在を承認されないということが

どれだけ辛いかがハッキリと現れていた。

 

生きていれば

自分の周りのコミュニティに

自分の居場所が無いように感じられる

ということが、誰の身にも、普通に起こりうる。

ぼくも高校生の時そうだった。

 

だからこそぼくのワークショップの場は

暖かくて、なんでも話せて、

お互いの存在を尊重しあう空間にしたい。

 

アーサーの存在を通じて

改めて考えさせられた。

 

示唆に富んだいい映画だったけど

すごく暗いから彼女と観るのはおススメしない!

 

人生を自分らしく!

相内 洋輔

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