成功と失敗を左右する自分を知る力『insgiht(インサイト)』

insight(インサイト)

場作り屋の相内です!

仙台を拠点にワークショップの企画運営や

ファシリテーション、コーチングなど

人が前進するための場作りを行っています!

私は読書が大好きなのですが

最近の選書は「ワークショップの参考になるか」

という判断軸から検討することが大半です。

そんな私が

あいない
あ、これゼッタイ読まなきゃなやつ!

と久しぶりに思ったのが

組織心理学者のターシャ・ユーリックさんが書いた

『insight (インサイト)』という一冊です。

いまの自分を正しく知り、

仕事と人生を劇的に変える

自己認識の力

という『insight (インサイト)』のコピーが

「自分と出会うワークショップ」

をテーマに掲げている私と、

とても相性が良いはずだと思ったのです。

目次

「考える」=「知る」ではない

この『insight(インサイト)』という本の中で

私が真っ先にご紹介したいのが

自分について考えるという行為は、

自分について知ることに何の関係もなかった。

という研究結果です。

それどころか

内省に時間をかければかけるほど、

自己認識のスコアが低下する

という結果が出たそうです。

内省とは

自分の思考や、感情や、行動を、意識して検証することです。

そうやって今の自分を正しくつかむことで

現実に違いを作るための適切な行動が生まれます。

ですから文字だけを見れば

内省をすることはとても実りのある行いに見えます。

実際、多くの人がそのように認識をしています。

ですが先にお伝えしたように

内省は自己認識を曇らせる可能性がある

という負の効果を示唆しているのです。

なぜこのようなことが起こってしまうのかと言うと

多くの人が内省を不適切な形で実践していること

がその原因です。

上記をとても大雑把に説明すると

自己流の内省を重ねると

誤った自己認識を持ってしまう確率が高く

誤った自己認識からは

適切な思考・行動が生まれない

ということです。

この考えに私は心の底から同意します。

自分で考えて自分のことを正しく理解できるのであれば

世の中のコーチはみんな廃業です(笑)

また肌感覚として

ワークショップの場でも

コーチングの場でも

頭で考えてもらった答えって

ほとんど何の参考にも、

トリガーにもならないと感じます。

何らかの問いと対峙した際に

心の中から湧き上がってくる感覚こそが

往々にして本当の自分の姿を教えてくれるものです。

だから私のワークショップでは

考えてもらう時間をあまり作らず

心で感じることに集中してもらう構成にしています。

考えることは、

自分と出会うことにはつながらないのです。

自分を知るための問い

『insight(インサイト)』では、

正しい自己認識を得るために

適切な問いを活用した振り返りや、

愛のある批判者から本質的なフィードバックを得ること

などを推奨しています。

そのためか、

巻末にはたくさんの『問い』が用意されています。

これらは自己認識を深めるうえで重要であるとされている

  • 価値観
  • 情熱
  • 願望
  • フィット
  • パターン
  • リアクション
  • インパクト

という7つの項目に分類されています。

私が見た限り、

全部をそのまま活用できるとは思いませんでしたが

ワークショップを構成するうえで参考になる切り口ですし

使わせていただきたい問いもありました!

例えば、あなたの価値観は?というテーマには

  1. あなたはどんな価値観で育てられましたか?自分のいまの思考体系は、それらの価値観を反映しているものですか、それとも育てられたものとは違う視点で世界を見ていますか?

  2. 幼い頃や思春期における最も重要な出来事および経験は何ですか?それらが自分の世界観にどう影響を与えましたか?

  3. 職場や私生活で、どんな人たちを一番尊敬していて、その人たちのどんなところを尊敬していますか?

  4. 一番尊敬していないのはどんな人で、なぜそんな風に思いますか?

  5. これまでで最高(最悪)の上司は誰ですか?そう思うのは、その上司が何をしたからですか?

  6. 自分の子どもを育てたり、他人を指導するにあたり、一番伝えたいのはどんな行動で、一番伝えたくないのはどんな行動ですか?

などの問いが並んでいます。

こういう問いに地道に取り組んでいくことこそが

自己理解への近道なんだな

ということを改めて感じずにはいられませんでした。

考える問い、感じる問いのデザイン

私は『insight (インサイト)』を読んでいて

参加者に考えてもらう問いと

参加者に感じてもらう問いは

どこに違いがあるのか

一見するとどちらも

『考える』という行為に見えるのではないか

という疑問が浮かんで来ました。

もう少し正確に書くと

私の中ではこれらの間に明確な違いがあるのですが

その違いを伝えられるほど思考を整理できていない

という気づきが生まれたのです。

いま私は人にワークショップの作り方をレクチャーしていて

多くの人が『問いのデザイン』で行き詰まる姿を見ています。

問いを立てることに慣れていない人は

感じて欲しいことを感じてもらえない問いを立てたり

直接的過ぎて頭で考えるしかない問いを立てたり

考えることと、感じることのバランスを取るのが苦手なようです。

つまり

どういう塩梅で問いを立てると人の心が動くか

をつかめずにいるのです。

この感覚って

ワークショップを作るうえでとても重要なので

私も自分の中に言葉を探して

考える問い、感じる問いの違いを整理しようと思いました。

『insight (インサイト)』

自己理解を通じて現実に違いを作りたい方、

またそういう場を作りたい方にはおススメの一冊です。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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