WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。
私は仙台を拠点にワークショップの企画運営やファシリテーション、
コーチングなど、人が前進するための場作りを行っています!
私は大学生の頃、ラボ・パーティという組織に属し、
シーズンごとにキャンプの企画運営と、キャンプリーダーの育成に燃えていました!
キャンプは大学生スタッフが3泊4日分の企画を考えるのですが、
大小併せると20~30個のプログラム・コーナーを考える必要があり、
準備期間中はほぼ毎日頭を悩ませていました・・・。
なぜなら当時の私は、アイディアを出すのが得意ではなかったからです。
そんな私がアイディアを考えるのが大好きになり、
たくさんのアイディアを出すことが苦にならなくなったのは、
1冊の本と出会い、考えるための道具を手に入れたからです!
これを読んでくださっているあなたも、
アイディアを出すのが得意ではないけれど、
アイディアを出す必要に駆られているのでしょうか?
もしくは、アイディアをぽんぽん出せる人に憧れているのでしょうか?
だとしたら、この本を読んでアイディアを出すためのマインドや手法を知ることは、
きっと目指しているゴールへ近づける方法だと思います!
この本に書いてあることを試して身に付けて行ったら、
誰でもアイディアがどんどん湧いてきて止まらない体質になれるはずです!
考えるための道具『考具』
私がアイディアをどんどん出せるようになったのは、
加藤昌治さんがお書きになられた『考具』に出会ってからでした!
大学2年生のころ、
アイディアを出す方法を勉強しようと立ち寄った紀伊国屋書店で、
それらしいコーナーを見て回っている時に、
ひときわオーラを放っているように感じられたのがこの本だったんです。
背表紙に書かれた「考えるための道具、持っていますか?」という問いに、
「そう、そう、それが無いから欲しいんです!」と心の中で答えた記憶があります笑
アイディアと向き合うマインドの変化
考具を読んで変わったことは大きく2つあるのですが、
まず1つはアイディアを出すということに対しての先入観が変わりました。
それまで私は、
アイディアは粒感が揃っていないといけない。
しかもそのまま使えるレベルで!
と思い込んでいて、余計に自分の首を絞めていました。
でも『考具』には、
アイディアは身構えず軽い気持ちでぽんぽん出してOK
といった真逆のマインドが、至るところに書いてあったんです。
これはアイディアを出すえうで当たり前とも言える共通認識なのですが、
当時全く無知だった私にとってはすごく衝撃でした。
また、新しいアイディアは新しい発想からしか生まれ得ない
と考えていた私にとっては、
アイディアは既存の要素の組み合わせ以外の何物でもない!
という加藤さんの主張にも驚かされました。
アイディアの粒がそろっていなくてもいいんだ!
まったくのゼロから考え始めなくっていいんだ!
こう思えたことで私はだいぶ緊張感から解き放たれ、
とにかく思いついたアイディアは書き出してみる!
それが役に立つか立たないかは、その後から考える!
というスタンスでアイディア出しと向き合うことができるようになったのです。
出せるアイディアの量と質の変化
2つ目の変化は、出せるアイディアの量が大きく増え、伴って企画の質も向上したことです!
私は前述の通り、丸腰でアイディア出しに挑み続けていましたが、
試しに『考具』に書かれた手法を使ったみたところ、
これまでとは全然比較にならないほどの数のアイディアを、
考えられないほど短時間で思いつくことができるようになりました!
暗い道をろうそく1本で目を凝らしながら慎重に進んでいたような感じだった状態から、
道路も街灯も整備された道をスキップして歩くかのような状態へ一気に転じたんです!
まさに革命的な変化でした。
そして、量は質に転化する!とはよく言いますが、
アイディアの数が出せるようになったことで、企画の質もぐーんと上がりました!
これまでの苦労はなんだったのか・・・・・!
早くこれを知っていればよかった・・・!
と心から思ったことをよく覚えています。
ちなみに、『考具』には21個に及ぶアイディアの出し方、アイディアのまとめ方が綴られています。
中でも、私にはマインドマップと、マンダラートという手法が特に馴染んだので、
この2つだけ抜粋してご紹介させていただきます!
マインドマップ
マインドマップは、誌面の中央に問いやテーマを書いて、
それに関連することを自由につなげてアイディアを拡大していく手法です!
私は今でもマインドマップを活用しながら企画を仕上げているので、
かれこれ10年以上、この手法を使い倒しています!
1冊の本から、10年以上も実務に使える学びが得られたって、すごくないですか??
もしマインドマップに出会っていなかったら、今の私は絶対に存在していませんでした!
ちなみにマインドマップのイメージはこんな感じです。
中央のテーマに対して湧いてくるものを次から次へと書き出して、
関連がありそうなものは線でつないだり、
特に強く印象に残ったものなどは色を変えたり囲みを太くして目立たせておきます。
この手法の面白いところは、
ひとつの思い付きをきっかけに芋づる式にアイディアが拡がったり、
別々に出したアイディアが予想外の結合を見せたり、
違う地点からスタートしたはずなのに結局は同じアイディアに行きついたり、
書けば書くほど有意義な気づきが生まれる点です!
マインドマップはアイディア出しだけに留まらず、
モヤモヤしていることの整理などにもすごく有効ですよ!
慣れておくと色々なシーンで活躍できる手法です。
マンダラート
マンダラートは紙などに3×3のマスを作成し、問いやテーマを中央のマスに書きます。
周辺のマスには問いやテーマに関連することを次々と書いていき、
放射状にアイディアを拡げていく手法です。
私は考具を手にしたばかりの頃は、これから使い始めました!
アイディアを拡大していくという方向においては、
マインドマップと性質が似ているのですが、
マンダラートは3×3のマスを利用するという規則性があるため、
なんとなく初めてでも取っかかりやすいと思ったんです。
こちらでアイディアを拡大していくことに慣れたおかげで抵抗感がなくなり、
いつの間にかマインドマップもすんなりと使えるようになっていました。
マンダラートについてはアイディア総研さんの記事がとても分かりやすかったので、
詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!
大谷翔平選手が目標達成表としてマンダラートを活用していたことを
スポーツニッポンが取り上げ大きな反響を生んでいたので、
マンダラート自体はご覧になったことがある方も多いかもしれません!
ちなみにここまで練り込まれた美しいマンダラートは、
なかなか見ることができないと思います・・・!
メジャーでも前人未到の二刀流に挑んでいる超人ですから、
やはり思考する力も相当鍛えられているんでしょうね!
まとめ
『考具』は私にとって、文字通り人生を変えた本のうちの一冊です!
この本が無ければ、私はアイディアを出すことがずっと苦手だったと思います。
でもこの本を読んだことでアイディアを出すのに肩ひじを張る必要はないんだ!
と心が楽になり、具体的なアイディア出しの手法をいくつも身に付けたことで、
アイディアはすぐに創り出せるものという認識に転じたんです。
こう思えているだけで、すごく人生が豊かになったなぁという実感があります。
2017年5月から1年間かけて、
1日2個以上のワークショップのアイディアを考えることにチャレンジした時も、
アイディアを出すことに慣れ親しんできたおかげで、
途中で投げ出したりアイディアが枯渇することなくやりきることができました!
『考具』は初版が2003年と、もう15年前に発刊された本ですが、
アイディア出しの本質的なことしか書かれていないので、内容は今でも全く色褪せません。
アイディアを楽に出せるようになりたい方は、ぜひご一読してみてください!
そして、書かれていることをどんどん試し、現実に違いを作っていただけましたら幸いです。
(余談ですが、以前ご紹介したセンス・オブ・ワンダーも私の人生を大きく変えてくれました。
こちらもとってもおススメです!)
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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