WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。一般財団法人まちと人と様にご依頼をいただき、石巻西高校の1年生と、教員の方々に向けて講演させていただきました。
1年生の皆様には「探究活動を深める問いの力」というテーマで、教員の皆様には「探究学習を支える大人の関わり方」というテーマでそれぞれお話をさせていただきました。
探究活動を深める問いの力
1年生に向けての講演では、問いが持つ力についてお話しをさせていただきました。
探究活動に不慣れな人は、どのように活動を進めたら良いのかよくわからないことが多いと思います。実際自分の興味関心があることを考えようと言われても…、と困ってしまっている人を私は多く見てきました。
そうした時に有効なのが、いきなり探究してみたいことをど真ん中から考えることではなくて、自分が気になっていることや、ちょっと興味があることを整理してみて、問いを立ててみること。
どうして地域商店街はシャッターだらけなんだろう?
バズっているTikTokの動画って何がすごいんだろう?
どんな問いでもまずはOKなので、自分で問いを立てられたら、これが最初の一歩になり得ると思うんです。というのも、問いには自然と答えを探したくなる性質があり、人を前に進めてくれるからです。
そして一つ答えが出ると、えてして新たな問いが生まれるものです。
だから問いを起点に探究を始めると、問いの答えを探す→思考や行動が洗練される→問いを立てる、というサイクルがグルグル回り始めます。機能する問いが起点であれば、なおさらです。
こうした一連の流れと、どのような問いは有効で、どのような問いは不毛なのかを、1時間お話しさせていただきました。


探究学習を支える大人の関わり方
教員の方々に向けての講演では、探究学習を支える大人の姿勢について、PBLの伴走者をネットワーク化していた前職時代の経験と、コーチングのプロとしての観点からお話させていただきました。
学校現場での探究活動と、学校外での探究活動とでは、接することができる時間やサポート範囲が全く異なるので、私が見てきた知見がそのまま活かせるわけではないだろうと思いますが、違いを知っていただくことから新たなアイデアが生まれるということは往々にしてあります。
そのため現場の皆様が実現可能かどうか等の細かな配慮は一旦脇に置いておいて、 伴走支援の要点や、生徒の自主性を引き出すコミュニケーション、創発が起こるファシリテーションなどについてお話をさせていただきました。
途中で高校生のマイプロジェクトづくりを支援した合宿でのワークなどをご紹介させていただき、一部のワークについては実際にご体験いただきました。
私は、探究活動って個人に焦点が当たりがちで、ひとりでしか深められないものとして捉えている方も多いように感じているのですけれど、実際のところは逆で、人との関わり合いから個々人の輪郭がハッキリしていくものだと思っています。
だから、自分を自由に持ち出せて、お互いの違いを尊重し合えるコミュニケーションがとても大事なんですね。少しでもそのことがお伝えできたら嬉しいなと思いました。


対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
◆ワークショップや研修のご相談は下記から◆
どうぞお気軽にお問い合わせください。
コメント