WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。
先日ワークショップの開始前に「あー、失敗した…」と反省した出来事がありました。ワークショップの開始前に集まってくださった方々が、みんな黙ってしーんとしていたのです。
静まりかえった開始前の20分間
その時のワークショップは、企業内での実施で、人とよく話すことを生業にしている職種の方々が対象でした。会場は企業の会議室内で、人との距離感がとても近い状況です。
そのため「久しぶり〜!」とか「あの件は〜」といった感じで、仕事を起点とした会話があちこちで起こるだろう。よもや開始前が静かであろうはずはない。ならば余計な演出はせずに、皆さんに会話を楽しんでもらおう。
と読んでいたのですが…。いざ蓋を開けてみたら、初めて会う人どうしが大半だったようで、みんな誰とも視線が合わないように息を潜めていました。私から話しかけてみても反応が芳しくなく、一言二言の会話で終了。盛り上がる兆しをつかめません。完全に予想外でした。
ワークショップ開始前の時間は普段は音楽を流しておくことが多いのですが、今回は会社の会議室での実施だったため、周囲に配慮して控えていたことも仇になりました。
これらの結果、ワークショップ開始までの20分近くを静かに座ってお過ごしいただくという状況になってしまったのです。
私は大いに反省しました。
なぜなら、ワークショップ開始前の雰囲気作りはとても大事だからです。この時間で参加者の暖機が進むと、本番の立ち上がりがスムーズになります。
この記事では自戒を込めて、ワークショップ開始前の雰囲気作りの要点を書いておこうと思います。
雰囲気づくりのポイント① 会場に音楽をかける
まず真っ先にオススメしたいのが、会場にBGMを流しておくことです。多少会場内がざわついている方が、誰かと話したりするのに好都合</strong>だからです。
一方、会場内が「しーん」としている状態だと、その沈黙を破って話し出すのはかなり難易度が高くなってしまいます。静かすぎると、どうしても周囲の耳目を集めてしまいますからね。
参加者の方々はただでさえ緊張してワークショップの開始をお待ちになっていることが多いのですが、この静かにしなければいけないような空気に触れると、ますます緊張感が高まってしまいます。
そのため私は、初めてどうしの方々が集まる場では、できるだけ音楽をかけておくようにしています。無音状態が緩和されると、場の空気が和らぎ、参加者が自由に振る舞いやすくなります。
ワークショップ中の選曲や、音楽の流し方についてはこちらの記事でも詳しく書いておりますので、ご興味あればぜひご一読ください。
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雰囲気づくりのポイント② 自己紹介・名刺交換を促す
次いでご紹介したいのが、待ち時間の間に自己紹介や名刺交換を促すことです。こちらは特に、初めてどうしの方々がグループで席に座って開始を待っているような際にオススメしたいポイントです。
その日のワークを一緒に過ごす相手ですから、どんな人なのかお互いが気になっていると思うのですが、なかなか自分から自己紹介を始められる人って多くないんですよね。日本人の特徴なのか、オフィシャルに案内されていないことは「やってはいけない」と控えてしまう方々が大半です。
そのため、ファシリテーターがしっかりアナウンスをして、自己紹介や名刺交換をオフィシャル化すると、空気が一変することがよくあります。
投影資料に「待ち時間で同じグループの方と自己紹介をしてみましょう」などのメッセージを書いておいて、皆さんの対話を促すやり方もよく機能します。
開始前に、同じグループの方々と少しでも会話ができていると、参加者間の緊張がだいぶ薄まります。
雰囲気づくりのポイント③ テーマの提示
上記の派生としてオススメしたいのが、対話のテーマを提示することです。やり方はとてもシンプルで、投影資料に「自己紹介のお願い」と、「話して欲しいテーマ」を記載しておくだけです。
例えば「さいきん嬉しかった出来事」といったテーマでもいいですし、「学生時代に熱中していたこと」といったテーマでもOK。
状況によっては、その日のワークショップで扱うメイントピックスに関連づけてみるとGoodです。こうすると参加者の緊張がほぐれるだけでなく、ワークショップの導入の役割も果たしてくれるので一石二鳥です。
ワークショップの時間は限られているので、本題を深めるための布石を打っておけるようなら、積極的に活用してみてください。
今日はここまで。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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