ワークショップで効果的な研修効果を生むために意識すべき設計ポイント

WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。

私は仙台を拠点にワークショップの企画運営やファシリテーション、

コーチングなど、人が前進するための場作りを行っています!

私はワークショップ研修の設計を頻繁に行うのですが、

毎回「あーーーもっと時間がたくさんあったらいいのにっ・・・!」と感じます。

あと1時間あればもっと丁寧に、安心してその場にいられるための場作りができる!

あと2時間あれば、参加者が更に深い感覚をつかむところまで到達できる!

と思うからです。

研修やワークショップのデザインをされている方は、

こうした時間の無さで悩まれることが多いのではないでしょうか!?

あーー、もっと時間が欲しい。

そんなふうに感じた時、あなたはどうしていますか?

私は、プログラムを詰め込みたくなる気持ちをぐっと抑えて、

あえてゆとりが生まれるように時間配分を組み変えるようにしています。

つまり内容を削ります。

え?削るの!?

と驚かれるかもしれませんが、

私はプログラムの中に遊びやゆとりを残すことこそが、

いい研修の場を生むための秘訣だと思っているんです。

目次

火を大きくしようと思ったら薪を抜かなければならない

どこで出会ったかは失念してしまったのですが、

この「火を大きくしようと思ったら薪を抜かなければならない」という言葉は、

私がワークショップ研修を設計するうえでの一つの指針となっています。

キャンプファイヤーなどで薪に火が点いたばかりの時って、

火を大きくしたいがために更に薪をくべがちですよね。

ただそうすると、火を大きくしたい!という意図に反して火は消えます。

キャンプファイヤー

点いた火を大きくしかったら、

薪を抜いて風の通り道を作ってあげることが有効なんです。

そうすることで火が隅々まで燃え広がり、大きな炎へと育っていきます。

薪を追加するのはその後です!

最初から薪を詰め込みすぎると火が起きない。

これはワークショップや研修プログラムにも当てはまるポイントだと思うんですね。

人間の集中力

ちなみに人間の集中力には15・45・90の法則というものがあります。

この法則によると、

人間が最大の集中力を持続することができる時間はたったの15分!

そして子どもが集中していられる限界の時間が45分、

大人が集中していられる最長時間が90分と言われています。

小学校の授業が45分、大学の講義が90分であることは、こうした背景があるそうです。

つまり人は、集中した状態をあまり長く保てないんです。

それなのにあれもこれもやりたいからとプログラムをぎゅうぎゅうに詰め込んだら・・・!

どんなことが起こると思いますか?

あくびをして頬杖をつく人

いらいらして周囲にあたり始める人

露骨に疲れたことをアピールしてくる人

どれだけの数の非協力的な参加者が現れるでしょう。

怖くて想像したくもありません。

一度、敵対してしまった参加者の気持ちを好転させるのは非常に困難です。

休憩時間へのこだわり

そうした状況を避けるために、私はワークショップ研修で、

これだけは出来る限り死守したいと思っていることがあります。

「1回当たりの休憩時間を最低15分は確保する」ことと、

「90分に1回は休憩を挟む」ことです。

休憩と言えば、

トイレに行く、飲み物を買う、息抜き、メールチェック、折り返しの電話、SNS、名刺交換など、

人によって時間の使い方は様々ですが、いずれにしても5分では短すぎませんか?

このうちのどれか一つであればいいですが、多くの場合はこれらの合わせ技です。

とすると10分でも短いと思うのです。

休憩時間が訪れる度、

あれもこれもやらなければ・・・!

と焦りながら過ごしている参加者が多かったら、

その後のワークに集中できようはずがないですよね。

ましてや、休憩中にやりたかったことを終わらせ切れなかった場合はなおさらです。

ああ、トイレ行けなかった・・・とか

この折りTELまでは終わらせたかった・・・とか思っている方がいたら、

その焦りや落胆や苛立ちやソワソワは、次第に全体へ伝染していき場を乱します。

休憩までの時間が長い場合も同様です。

3時間も4時間も休憩が無かったとしたら、

講師が何を話しているかなんてもう聞こえてきません。

先日参加した研修では講師がひたすら3時間超話し続けて、

ワークの途中でトイレに行ったり、気持ちが切れてしまう人が続出して、

とても荒れた場になってしまっていました。

まとめ

実は私自身があまり集中した状態を長く保てないので、

何時間も座っていなければならない研修などでは未だにイライラしてしまいます。

にも関わらず、私が研修を運営する際に、

プログラムを詰め込みすぎてしまって失敗した過去は1度や2度ではありません・・・。

げっそりした顔で部屋を出ていく参加者を見送るのは本当に辛いです・・。

少しでも実りある時間にしたくて設計や準備を頑張っているのに・・!!

なので私は正反対の方向に舵を切って、

ゆとりがある空間を演出することに重きを置くようにしました。

あえてゆとりを作り、人の心の中にスペースを空けてあげると、

そのスペースから想像力や意欲や率直な想いなどが生まれてくるんです。

あれもこれもやりたい!

と感じている時に、あえてそこから内容を削るというのは勇気がいることかもしれませんが、

研修が終わった後の参加者がどんな顔で部屋から出ていくか、

ぜひ一度、見比べてみてください!

きっと予想外の発見があると思いますよ!

おススメの書籍

以下は、ワークショップの企画運営を上達したい方へおススメの書籍です。

勉強してみたい!という方はぜひご参考にしてください。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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