『美しいパワーポイントづくりのために』と題した講義を実施しました!

パワーポイントは、自分が伝えたい情報を他者へ正しく届けるためのツールだ。だから、相手に伝わらないパワポは無価値である。言い過ぎかもしれないけれど、私はそう捉えている。

 

では、どうやったら相手に届くパワポを作れるのか。これで悩んでいるビジネスパーソンはとてもとても多いようだ。

パワポーポイントは相手に想いを伝える手段

頻繁に使うにも関わらず習う機会がないパワポ

面白いことに、パワポはビジネスの必須ツールとして使われていながら、作り方をしっかり教わったことのある日本人はごく僅しかいない。

 

名刺交換の練習にはきちんと時間が割かれるのに、なぜ実務上とても重要な能力の開発は疎かにされるのだろう。特にパワポなんて、作成における原理原則さえ押さえてしまえば、誰だって一定以上のクオリティを保てる類のツールだ。教育しない手はない。

 

かく言う私も、若かりし頃はパワポが不得意で大変に苦労した。どんなレイアウトを選べばいいのか、引き出しは皆無。毎回手探りだったから時間がかかったし、要領を得ない仕上がりになって、先輩や上司の顔をよく曇らせた。だからいっそパワポを丁寧に作るのは諦めて、こちらの言いたいことさえ書いておけば最低限間違いないだろうと、レイアウトにはほとんど気を配らず、文章をたくさん詰め込んだ大雑把なパワポを量産していたのだ。

 

今となっては、あんなにたくさん文章を載せるなら、ワードで作ればよかったじゃないかと盛大にツッコミたい。

人生を変えた「あと1〜2mmずらして?」という指示

27歳のある日。こんな体たらくだった私に、先輩が愛のあるフィードバックをくださった。「あなたのパワポは気持ちが悪いよ」と。

 

気持ち悪い、という言葉の響きは、レンガでガツンと殴られたようで、正直ショックだった。でも、それくらい衝撃が大きかったからこそ、私はパワポ道に目覚めることができた。目覚めなければならないと、心の底から思った。

 

今の時代に、部下の仕事を「気持ち悪い」などと評したら、問答無用でパワハラと刺されるのかもしれない。でも当時の私は負けん気が強く、厳しいフィードバックにこそ火が点くような傾向があった。先輩は、こうした私の人間性をよく理解してくださっていたと思う。その上で先輩は、なぜ私のパワーポイントが気持ち悪いのかを、1から100まで、事細かに示してくださった。これまで全く意識したこともない注意点の連続で、目から鱗だった。

 

中でも度肝を抜かれたのが「テキストボックスをあと1~2mmずらして?」という指示だった。パワポって、こんなに意識を細やかにして作成するものだったのか!

 

先輩は並行して、ロジカルシンキングや日本語の書き方のトレーニングにも長く付き合ってくださった。パワポの制作には、ロジックの構築と、端的で誤認されない日本語表現が必須だ。だから、先輩にお会いできていなかったら、今の自分は100%いない。

美しいパワポこそ相手に届く

パワポ作りに関する先輩の金言を大きくまとめると、「相手に引っ掛かりを与えないパワポを作れ。そうすれば相手に伝えたい情報が届く」ということだった。相手に引っかかりを与えないとは、パワポにガタツキ(ノイズ)が無いことだ。私はそうしたパワポを、美しいパワポと呼んでいる。絹のように滑らかで、和音のように調和しているパワポに触れると、無条件で嬉しくなる。

 

この観点から自分が作成したファイルを見返すと、テキストボックスの位置はページごとにバラバラ、色使いやフォントのサイズも不揃いで、スペースに合わせて画像を無理やり縮小させていたり、改行位置を全く気にしていなかったりと、「野暮ったさを丁寧に集めて濃縮しました」とラベルが貼られていてもおかしくない出来栄えだった。「この内容でわからない日本人がいるんですか?そんな馬鹿な人がいるんですか?」と先輩に食ってかかった日のことを思い出し、恥ずかしくて恥ずかしくて、穴があったら入りたかった。

 

パワポの構成が美しければ、それだけで相手に理解してもらる。以後、先輩方が作る資料をよく観察し、美しいパワーポイントを作ろうと意識を改めたことが大きな財産になった。

 

また、美しいパワポを作るために教えていただいた原理原則はシンプルで、デザインセンスに左右されず、誰にでも再現可能であることは、私にとって大きな救いだった。

パワポの原理原則

苦手だった私だから伝えられるパワポ作りの手順と徹底すべきルール

先輩の徹底指導から8年が経ち、気づけば「相内さんのパワポってキレイですよね!」と言われることが当たり前になった。お褒めのお言葉をいただくたび、あの悲惨だった私がなあ……と感慨深い。

 

だからこそ、私が持っている知識はパワポで困っている全ての人にシェアすべきだと考え、美しいパワーポイントを作成するための原理原則を170枚のスライドにまとめて、Palletの同僚にお裾分けした。1時間半という短い時間だったけれど、すべきこと、してはならぬこと、美しさの構成要素は、しっかりと伝えられたと思う。

 

先日、参加してくれた同僚がみんなの前でパワーポイントを披露してくれた。そうしたら部屋中から「美しい〜!」という歓声が上がった。それを聴いて、心の中でガッツポーズだった。

 

この一連の出来事をFacebookに投稿したところ、一夜で350件のいいねと、40件の「教えて欲しい!」「資料を見せて欲しい!」というコメントがついた。やっぱり、みんなパワポで困ってるんだな。

 

今後は定期的にパワポ講座を実施し、美しいパワポ作りの要点をお伝えしていけたらと思う。パワポが苦手だった私が、どんな原理原則をインストールしたことによって激変したのかを、たくさんの人にお届けできたら嬉しい

パワポは美しくあれ

 

人生を自分らしく!
相内 洋輔

contact_txt

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事