組織の変革期には対話が欠かせない
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WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。 先日は(株)Palletの案件で、勝山ネクステージ様にLEGO®️ SERIOUS PLAY®️を主軸とした7時間の組織開発研修をご提供させていただきました。創業期を過ぎて組織規模が拡大し、新しいメンバー、リーダーが増えてきた中、改めて自社のリーダーに求められることを再定義したいとのご依頼で、社長以下12名のマネージャーどうしでの対話となりました。
レゴシリアスプレイから「リーダー像」について対話
今回のLEGO®️ SERIOUS PLAY®️ では「最悪なリーダー」「私がリーダーとして大切にしてきたこと」「メンバーが自然とチャレンジしたくなる職場」という3つの作品から、各自の価値観を共有していただきました。
3作目の「メンバーが自然とチャレンジしたくなる職場」では全員の作品を並べて、社内に存在している要素と、まだ存在していない要素についてダイアローグを展開。
それからKPTのフレームに沿って、自社のチャレンジが増加するためにマネージャー陣が続けること、改善すべきこと、挑戦することを整理していただきました。最後に、今回の主題であった「勝山ネクステージのリーダーとは?」を全員で言語化し、第1回目のワークショップは完了となりました。
長丁場でしたが、これからの舵取りにおいて重要な要素が見出されたのではないかと思います。皆さんからは口々に「相互理解が深まった。皆のことを良く知っているつもりで、実は知あまりらなかったと気づいた!」というご感想をいただいたのが印象的でした。
『現実はいつも対話から生まれる』という社会構成主義の入門書に、
私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」です。もっとドラマチックに表現するとしたら、そこにる人たちが「そうだ」と「合意」して初めて、それは「リアルになる」のです。
という一節があります。私はこの一節がとても気に入っており様々なところで引用しているのですが、まさに毎日同じ空間にいるからと言って、イコール仲間のことを良く知っている、理解しているというわけではないんですよね。それぞれの認識、感じ方は、実際に持ち出しあってみて、初めて明らかとなります。
ですからこうやって対話をしてみると、実はお互いの知らなかった面がたくさん出てくるのはとても自然なことです。そして、こうして目の前にいる人と新たに出会い直すことから、現実は動き出していくものだと思います。
価値観の違いを発見したことで新しい問いが生まれる
そうした点で、今回のワークショップからは「リーダーとして大切にしたいことは、一人一人違う」「対話を通じて価値観をシェアし、統合していく時間が大切だ」という発見を共有できたことが、ご参加くださった皆さんにとっての大きな成果だったのではないかと感じました。
なぜならこうした気づきがフックとなり、
・もっとそれぞれを尊重するマネジメントが必要なのではないか?
・これまでのやり方は網の目が荒過ぎて、きめ細やかなケアができていなかったのではないか?
・ひょっとして自分たちには見えていないことがたくさんあるのではないか?
・良かれと思い定着させてきた役職の呼称が、分断やプレッシャーを生んでいるのではないか?
など様々な「新しい問い」が生まれたからです。
組織の変革をリードするためには、これまでの前提を健全に疑ってみる必要があります。こうした行為には痛みが伴うことも多いのですが、誰に指図されるわけでもなく自分たちの役割を再構築しようとされているご参加者の熱量を間近に、きっとここから大きな前進が起こるはず、と確信せずにはいられませんでした。
どんな組織でも、集団を動かしていくのはコアとなる人々の想いです。Lead the Selfから、Lead the Peopleへと向かって、組織の理念やビジョンから求めるリーダー像と、個々人が大切にしたいリーダー像との双方を調和させあい、変革の担い手となる強いコアチームを形成するご支援を継続できたら嬉しい限りです。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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