WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。先日パートナー契約をしている(株)Palletの案件で、(株)Retail AI X様に福岡へお招きいただき、1泊2日の研修合宿をコーディネートしました。
九州でのワークショップは初めてだったので緊張していたのですが、行きの飛行機でIBEXの客室乗務員さんが手書きのメッセージが書かれたポストカードとステッカーを手渡してくれて、かなり気持ちが楽になりました。GoProで動画を撮影していたのが目に留まってみたいで!
GoPro買って、動画撮ってて本当に良かったーー!
実施したワークショップの目的
今回のワークショップでは、企業のこれからを牽引するミドル層の社員がリーダーとしてより成長することを意図して、様々なテーマで探究を深めていただきました!
クライアントとの打ち合わせを経て決まった合宿の目的は、下記の4つでした。
- 参加者が歩んできた道のりを振り返り、お互いのストーリーを伝えあうことで心の距離が縮まる
- リーダーについての探究を深め、自分らしいリーダシップを発揮する意欲が高まる
- 内発的な動機を引き出し、主体的な成長を志そうとする意欲が高まる
- 上記②③を実行するための具体的な計画が完成する
私が得意な領域(自己理解と探究)だったので燃えました!
Where I’m from Poem での相互理解
今回は開幕のワークに、私が大好きなWhere I’m from Poemを選びました。五感を通じて覚えている大切な思い出や印象深い出来事を「わたしは_________から来ました」という構文に入れ、ひとつの詩を作るシンプルなワークです。
頭で覚えている出来事と、身体感覚で覚えている出来事って、実はあまり一致していないものです。そのためWhere I’m from Poemを書くと、普段はほとんど自覚をしていない、眠っていた記憶や感情が呼び起こされます。そのことによって、自分が歩んできた道のりへの愛着が湧いたり、環境や人への感謝が湧いたりと、深い承認や完了感が生まれやすいのが、このワークの特長です。
また、他人のWhere I’m from Poemに触れると、書き手がどんな風に人生を生きてきたのか、情景や感情がありありと心の中に浮かびます。その人が味わって来た景色や感情を共有し合うことによって、お互いの存在がより大切に、より近くに感じられ、心の距離がグッと縮まるんです。
今回の研修でも、普段はお互いに話したことがないような深いライフストーリーが共有され、とてもピュアな気持ちに溢れた空間が生まれていました。Poemの内容もさることながら、ご自身の心の真ん中から、どんな出来事があったのかを滔々と語ってくださるそれぞれの参加者の姿が目に焼きついています。
きっと、お互いの距離感を近づける良いきっかけになったのではないかと思います!
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎からリーダーを探究
リーダーについての探究は、LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎で3つの個人作品と、1つの合作を仕上げることを通じて実施しました。
始めに作っていただいたのは『最悪なリーダー』という作品です。リーダーとは何かという正解のないテーマを考えて行くに当たって、まずは自分自身の体験に根ざしたことを題材にしてスタートしたいと思い、このタイトルを選びました。きっと誰もが人生の中で何度かは「このリーダーは嫌だな」と感じた瞬間があったでしょうから、イメージが湧きやすく、話しも弾むだろうと仮説を立てました。
仕上がった作品からは、とにかくスピードはあるけど周りは見ていない、飴と鞭を使い分けて人の心を支配する、都合が悪くなるとシャッターが降りるなどなど、思わずゾワゾワしてしまうような最悪なリーダー像が共有され、大いに盛り上がりました。
次に作っていただいたのは『わたしがリーダーとして大切にしたいこと』という作品。リーダーの役割は多岐にわたり、そのスタイルは個人によって異なるということをお互いに体感していただければと思いタイトルを選びました。決してこちらからリーダー像を押し付ける研修にはしたくなかったという背景もあり、個人の価値観が表出されることを狙いました。
出来上がった作品には、多様性を大切にする、透明性が高い(隠し事がない)、風通しの良い環境を作るなど、一人ひとりのリーダー観がしっかりと反映されていました! 作品のシェアでは「そういう風に考えてたんだ!」「そのポイントを大切にしていたんだね!」と、お互いのスタイルについての理解や発見が深まっていた様子が印象的でした。
最後に作っていただいたのは『これからの時代に求められるリーダーの役割とは』という作品です。このタイトルを選んだのは、わたしがリーダーとして大切にしたいことまでで終わってしまうと、現状の延長線上に留まってしまい、ストレッチした成長を目指そうとする意欲が湧かないだろうと考えたからです。そのため現状よりもうひとつ高い視点からリーダーを見つめられるよう、未来思考で作品制作に向き合っていただきました。
共有の時間では、変化が早い時代の風を読み続けて舵を取る、新しい変化を活用できる頭脳と結果を恐れず行動を起こすマインドを持つ、グローバル規模で誰一人欠けることのない愛ある環境を作る、多様な経験や価値観を融合し前へと進む力を作る、などなど素晴らしいアイディアが次々にシェアされました!
また、『これからの時代に求められるリーダーの役割とは』という作品からは、特に大切にしたいパーツを個人ごとに抜き出してもらって、それらを1つの台座の上に配置し直し、これからの時代に求められるリーダーの役割の集合体を創作していただきました。
参加者の皆さんには、自分と他者が作った作品の関係を考えながら、それぞれの作品を配置する場所を定めた後、この合作から示唆されることは何か? について語っていただきました。
その結果、「多様な価値観や役割を持ったリーダーが力を発揮し、作用し合うことで、一人では到達することが不可能な世界へ辿り着けるということがよく分かった」という納得感や、「リーダーのスタイルがいくつもあるとケンカになると思っていたから、社内のリーダーはひとつのスタイルが良いと思っていたけど、こうして合作を見ると調和できるんだってことに気づけた」といった発見が共有されました。
参加者の皆さんの興奮や、自分たちの気づきをしみじみと噛み締めている様子からは、パラダイムがシフトしたことがとてもよく伝わってきて、ワークショップデザイナー冥利に尽きる瞬間でした!
LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎はやっぱりパワフル!
今回のワークショップでは、LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎の威力を改めて実感しました! 実は今回、クライアントさんにLEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎をご提案させていただいた際は「え……? レゴ……? 大丈夫かな……。」とお感じになられたと、後から教えていただいたきました。ですが参加者が制作に没頭していたり、作品への質問が途切れない様子を実際にご覧いただいたこと、そこからご期待通りの成果へとつながったことに、とてもご満足いただきました。
また、楽しみながら深いディスカッションができた証だなあと感じたのですが、参加してくださった方が「わたしもLEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎のファシリテーター資格をとってみたいな」と終了後に言ってくださり、とても嬉しく感じました!
コロナウィルスの影響で対面でのワークショップを開催するのが難しい情勢ではありますが、アフターコロナの世界を見据えて、どんどんLEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎を活用していきたいと思います!
また、今回は初めての福岡だったのですが、仙台から直行便で2時間と、思っていたよりも遥かに近いことが分かりました。私はワークショップをしながら、旅をするように生きていたいので、これからもっともっと頻繁に九州をはじめとする西日本方面へもお招きいただきたいです!
そんな未来が来ることを願って。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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