宮城県ネクストリーダー塾 メンタートレーニングを実施(Day1~3)

一緒に復興支援をしてきた仲間からの依頼はとても嬉しいのです。あれこれ試行錯誤を重ね、笑ったり泣いたりした日々は私にとって大切な思い出です。だから自然と力が入り、金額など度外視して、私にできることをMAXでやろうという気持ちになります。

今回はISHINOMAKI2.0様から、宮城県ネクストリーダー塾で中学生の活動をサポートするメンターのトレーニングをご依頼いただきました。3回のオンライントレーニングです。実はこの案件は私のNPO法人WAKUTOKIでもプロポーザルを出させていただいたため、プログラムの内容や予算の実情はよく知っていました。予算に関しては、正直、活動を全うするだけでギリギリな額。そうした中にも関わらず、参加者の成長を意図して、メンターのトレーニングに時間と予算を投下する判断ができるISHINOMAKI2.0さんはやはりすごいなと考えさせられました。だから余計に、しっかりと貢献したいと思った案件でした。

目次

Day1 心理的安全性の作り方

トレーニングの初日は、心理的安全性が高い空間はどうしたら作ることができるかを考えていただきました。組織開発の案件で40~50代の方々に心理的安全性というワードをご紹介すると、「初めて聞いた」と目を丸くされる方が多いのですが、ワークショップなどの活動に積極的に参加している若者の多くは、既にこの概念をよく理解しています。

今回参加してくれていたメンターの皆さんは大学生年代が中心で、例に漏れず、ほとんどの方が心理的安全性について知っている状態でした。こうした若者が早く日本のメジャーになれば、もっと日本の職場も対話が上手になって、面白いアイディアがどんどん生まれるようになると密かに期待しています。

ワークでは、私が心理的安全性を考えていただく際に必ず使っている「自分らしくいられる空間にあるもの」「自分らしくいられる空間にないもの」というフレームを使って、ディスカッションを進めていただきました。

話にのっかってきてくれる人、思いやり、BGM、前向きな空気感、考える時間(無言もOK!)、許容してくれる雰囲気、好意的なリアクションをしてくれる人、やることに応じた温度感

リアクションがない人、否定的な人、怖い人、うるさい人、干渉してくる人、沈黙、焦り、厳しすぎるルール、同調意識、整いすぎた環境、キツい匂い

etc..

こうして心地よい空間とそうでないものの境を言語化してみることはすごく重要だと思っています。なぜなら、それによって、いま何を扱うと心理的安全性が高い空間を形成しやすくなるかを感じるセンスが磨かれるからです。how toはすぐに新しいものへ取って変わられてしまいますが、センスは一生腐りません。だから私は、なるべくhow toではなく、センスが磨かれる瞬間を提供し続けたいと思い、ワークショップを設計しています。

Day2 機能する問いづくり

トレーニング2日目のテーマは、機能する問いを作れるようになる、とさせていただきました。今回のプログラムでは、中学生の思いを引き出すためにたくさんの質問を投げかけるシーンが予想されたので、ぜひ、良い問いからコミュニケーションを深めてもらいたいと感じたためです。

適切な問いからは、適切な思考、行動が生まれます。アクションが引出されたり、考えが深まったり、視点が転換されて目の前がひらけたり、良い問いから生まれるパラダイムシフトほど気持ちの良い瞬間はありません!今回は「成功」を題材に、たくさんの問いを作成いただきました。

  • 自分が成功するためにできることは?
  • 相手を成功に導くためにできることは?
  • 自分が成功したってどのラインから?
  • 成功してその先に何を得たいか?
  • 成功しないといけないことってどんなこと?
  • 成功は質なのか量なのか?
  • 何をもって人から「成功した」と思われる?
  • 成功する=失敗しない?
  • 自分の成功=相手の成功?

などなど、考えていただいた質問の数は2チームで36個になりました。

成功という一つの概念からだけでも沢山の質問が生まれること、そしてそれぞれの問いからは、全く質が違う回答が浮かんでくるということを、とても楽しみながら味わっていただけました。

Day3 自分が創りたい世界とは?

トレーニングの3日目は、自分が創りたい世界を探究いただきました。このプログラムでは参加者の中学生に「志」を問うと聞いていたので、であればメンターもしっかり、私はこんな世界を創りたいと! と語れなければダサイだろうと思ったのです。

とはいえ、「どんな世界を創りたいですか?」と正面から問われて、即答できる人は稀有です。何かしらの手段でもって、自分と世界との間に補助線を引いてあげないと考えるのが難しいだろうと思いました。

そこで今回はSDGsの17Goalを題材にして、まず自分自身の興味関心をランキングにしていただきました。そのうえで、自分自身が理想だと感じる世界を言葉にするとしたら? を考えていただきました。短時間だったにも関わらず、全てのメンターがビシッと締まった言葉を見つけてくれ、これは中学生からすごくカッコよく見えるだろうなと感じました。

何より、最初から大きな答えは見つけにくいけれど、段階を踏んで考えを進めていけば、大きな答えに到達しやすくなる時がある、という思考プロセスをメンター全員に体感してもらえたことが、とても大きな価値だったなと思います。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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