オンラインワークショップはどこまで可能かを考えるワークショップ
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ワークショップデザイナーの相内です。

 

先日仲間と一緒に20名の参加者を募って「オンラインワークショップはどこまで可能か?」を考えるワークショップを主催しました。

 

東北、関東、北陸、中部、山陰と、全国各地からワークショップ好きが参加してくれて、とても活発な対話が生まれていたのが嬉しかったです。

 

せっかく開催するのだから、今回も新しいことにチャレンジしてみようと、Zoomだけを使ってOST(オープンスペーステクノロジー)ができるか実験してみました。

 

OSTはワークショップデザイナーにとって十徳ナイフのような存在!

 

アイスブレイクやチームアップに使うこともあれば、対話を深めたり、アイディアを創出するために使うこともでき、幅広い用途に対応してくれます。

 

場所や参加者の人数も選ばないし、OSTさえ使いこなせればだいたいのワークショップは実施できると言っても過言ではないくらい、本当に便利なワークです。

 

参加者自身の興味関心に沿って対話を進めることができるため、参加者の満足度も高くなる傾向にあります。

 

だからOSTをオンラインでも気軽に実践できたら、ぐっとプログラム設計の幅が拡がると思ったのです。

 

この記事では、どのようにオンラインOSTを実験したのかと、実践してみての所感をレポートしたいと思います。

 

※OSTが分からない方はNetで調べてみてください。ぼくがお仕事をいただいている(株)フューチャーセッションズのサイトに丁寧な説明が載っているのでおススメです。

ZoomでOSTを実施するための仕掛け

対面で実施するOSTは手間がかからない気軽なワークなので、オンラインでもローコストで実践できたら嬉しいなと、今回はZoomだけを使って実施するための仕掛けを考えてみました。

 

思いついたのがコチラ、Zoomの表示名を変えるというアイディアです!

(画面はiPhoneアプリから見た参加者、通常はここに名前が記載されている)

Zoomを使ったOSTのやり方アイディア

このアイディアを発見した時は心が震えました。「イケルじゃん!!」と自画自賛。

 

たとえばGoogleスライドやスプレッドシートを活用するやり方なら、いくらでもOSTを実践することができると思うんです。

 

でも、使うツールが増えれば増えるほどオペレーションが複雑になり、参加者の集中力も途切れがちです。

 

また、利用予定だったツールに不具合が出たり、使うことができない参加者が続出してしまった場合は、ワークショップの設計が崩壊します。

 

そのためオンラインワークショップの設計はできるだけ最小のツール数で完結しておきたいという思想から見ると、この発見は手ごたえ十分だったのでした。

 

しかし、先に結論だけを書いておくと……。

 

Zoomだけを使ってのOSTは運営の難易度が高かったです。反省点多数でした。

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ZoomでのOST実践で起こったコトと所感

参加者は自分の関心に沿って話しをでき満足気な様子だったので、ここについては「流石OST! オンラインでも効力は健在!」と感じました。

 

しかし、もっと流れるようにワークショップを進めるために改善しなければならないことがいくつか見えたので、以下に記しておきます。

話したいテーマが全部表示されないのはツライ……

これは事前に分かってはいたのですが、Zoomの名前欄に表示できる文字数は決まっており、画面に映りきらない部分は「…」で省略されてしまう仕様になっています。

 

そのため当日のファシリテーションでは、「画面から切れてしまうので短く簡潔に記載してください!」とお願いをしました。

 

にもかかわらず。

 

下記をご覧いただければ一目瞭然なのですが、6名の方の話したいテーマが「…」で省略されてしまっています。

オンラインOST 実施時の表示名

端的に表現するって難しいですよね。今回はワークショップ慣れした猛者たちばかりが参加してくれていたのに、1/3程度の方の表示が「…」になってしまったことは、重く受け止める必要があるなと感じました。

 

なぜなら、慣れていない方が多く参加してくださる場合は、もっと混乱が生まれてもおかしくないなと思うからです。

 

表示が全部見えないと、誰がどんなテーマで話したがっているかを、正確につかむことができません。

 

それはすなわち、OSTというワークの効果が十分に発揮されないということです。

 

ここは改善の必要が大アリだと感じました。

対話のチームを運営側で強制的に決めてしまったのが残念

続いてチーム分けです。今回は前のパートが押してしまったため、参加者にディスカッションしてチームを決めていただくための余裕があまりなく、似たようなテーマを掲げている人を運営側でグルーピングさせていただきました。

 

通常のOSTは、自分が話したいことを紙に書いて、会場を歩き回ります。そして似たようなことを書いている人、興味がある内容を書いている人に話しかけ、自分の意志でチームを作るのがポイントです。

 

それなのに。運営側で勝手にグループを決めてしまっては、OSTの意味がなくなると思いました。どのチームに所属するか自分で決める楽しみを参加者から奪ってはいけない。

 

今回はお試しの会であり、かつ状況を察してくれるメンバーだったから事なきを得たけれども、OSTのことをよく知っていて、基本に忠実に実行したい参加者がいた場合非常に評価が低くなってしまうと感じました。

 

実はこのパートに関しては、先にも記載したとおり、もっと短い言葉で表現してくれる人が多くなるのだろうかと予想していました。つまり、簡単にチーム分けできるだろうと思っていました。

 

しかし、実際は違いました。

 

参加者それぞれが書いてくれたテーマの細かなニュアンスを確認し合わあなければいけない場合、Zoomで円滑に意思疎通を行うのはほぼ不可能です。調整に時間がかかりすぎます。

 

中だるみしてしまったり、待機時間の多すぎるオンラインワークショップは、参加者の満足度を著しく低下させます。

 

オンラインでOSTを実施するなら、短時間で、納得のいく形でチーム分けをできる方策を練らないといけないなと学びました。

改善に向けて!

やはり、Googleスプレッドシートや、Googleスライドの活用が無難そうだなと感じました。

 

少なくとも、Zoomの画面よりはしっかりと個々人が話したいテーマを表現することができますし、UIも簡単なので誰でも操作することができます。

 

また、Muralやmiroなどのオンラインホワイトボードツールを活用するパターンもアリだと思います。

 

どちらも先に書いたような、「なるべく複数のツールを使わない」という思想には反してしまうのですが、OSTをしっかり機能させるためには止むを得ないのではないか、というのが現時点でのぼくの結論です。

 

あるいは、申し込みの時点でOSTで話したいテーマを提出してもらって、仮チームを作って、「このチーム分けにしたんだけど、みんなどう?」というコミュニケーションを起こして、Fixしてからワークショップを始める、というやり方もあるかなあ。

 

こちらはOSTのライブ感が無くなってしまうけれども、混乱の少なさと、満足度の高さは担保できそうな気がします。

 

ちなみに、いま一番目をつけているのが、spatialchat(スペチャ)を使という策です!

 

スぺチャはまだ動作が不安定で、よく画面が固まってしまう危険もあるのですが、自分が話したい人の近くに寄っていける機能や、遠くの人の声が聞こえなくなるという仕様は、最もOSTやワークショップに向いていると思っています!

 

早速、2回のワークショップをスぺチャで試してみる予定にしているので、実践が終わったらまたレポートします。

 

やっぱり、実践してみると色々なことが見えてきますね。実践ホント大事!

 

人生を自分らしく!

相内 洋輔

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