WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。
今日は前回の記事に引き続いて、ワークショップの会場選びのポイントについて書いていきます。今回は会場の立地がテーマです。
周辺環境が目的や参加者にフィットしているか
私は会場を選ぶ際、できるだけ周辺環境とワークショップの実施目的がフィットしそうな場所を選ぶようにしています。例えば企業の役員が組織の未来を考えるワークショップをする際、飲み屋街のど真ん中にある会場を選んだとしたらどうでしょう。よほど陽気な企業であれば別ですが、多くの場合、あまり良い顔をされないと思います。
町のエネルギーは、良くも悪くも、参加者のコンディションに何らかの影響を与えます。これがポジティブな影響−洗練されたビジネス街で歩くだけで背筋が伸びるとか、森からの風が爽やかで凝り固まった心身がほぐれていくとかであればウェルカムですが、ネガティブな影響を誘発しかねない場所・土地も当然あります。
組織の役員が未来のことを考えるのであれば、ビジネス街の一角か、オフサイトで普段の鎧を脱ぐことができる空間などがベターでしょう。
一方で、商店街の自治組織が未来のことをワイワイ語りたい、といったオーダーであれば、飲み屋街のど真ん中もアリかもしれません。逆に軽井沢の別荘地などはミスマッチかも?
大事なのは、どんなワークショップにしたいか、そこに誰が来るかによって、ふさわしい場所は変わるということです。
主要な駅から近いか
次に、主要な駅から会場までの距離も重要なチェックポイントです。遠方で開催する合宿等を除いて、会場が駅近であるに越したことはありません。駅から10分以内に到着できる立地だとベストです。
15分以上かかる場所は要注意だと思います。申し込み制のワークショップであれば、会場までの距離が遠いことが、見送る理由になってしまう可能性があります。
また、会場までの距離が遠いことによってけっこうな確率で起こるトラブルが遅刻・迷子です。ワークショップにはギリギリ滑り込みで来られる方も少なくないわけですが、駅からの距離が遠ければ遠いほど、比例して開始時間に間に合わない人の数が増えます。
開始時間に参加者が揃いきっていないワークショップは、その後の予定をずっとアドリブで変更し続けなければならないので、運営者と参加者の双方に負荷がかかります。こうした事態を避けるために、なるべく駅近な会場をチョイスしたいところです。
駐車場が充実しているか
地方であれば車がメジャーな移動手段になります。そのため、遠い・近いという観点も大事ですが、何よりも駐車場が充実しているかが最優先になります。
地方ではよく公共の施設がワークショップ会場になることも多いのですが、大抵の公共施設は広い駐車場が併設されていてGoodです。理想は会場に無料の駐車場があること。次いで有料の駐車場があること。それが叶わなければ、近隣にたくさんコインパーキングがあることです。
駐車場が少ない会場で実施する際は、必ず事前にアナウンスをして、早めに移動を完了してもらえるようにしましょう。これを怠ると、駐車できずに遅刻する方が多発します。駐車場が少ない会場でワークショップをする日が、雨や雪と重なると最悪ですよ。
近くにコンビニや食事を取れる場所はあるか
お昼を挟んでワークショップをする際に欠かせないのが、昼食への配慮です。
お昼休憩は1時間程度であることが多いと思いますが、この時間の中でゆとりを持って昼食を取り、トイレに行ったりメールを返信したりすることができる環境を用意することが大切です。
具体的には、コンビニや食事処が近隣に複数あるかを確認しておきましょう。1つのコンビニ、1つのレストランしか無いような状況だと、そのお店に参加者が全員なだれ込むことになりますので、かなりの時間がかかってしまいます。特にレストランの場合は厨房がパンクしてしまい、注文がなかなか来ないことが容易に予想されます。
また、海鮮丼屋さんしかない、カツ丼屋さんしかない、といった立地で選択肢が限定されしてしまうと大きな不満が生まれかねません。私は海鮮に軽いアレルギーあるのですが、強いアレルギーをお持ちの方だと、最悪なにも食べることができない可能性もあります。ダイエットをされている方、医師から食事制限をされている方なども同様で、食事を自分で選択できるかどうかって、かなり重要なポイントです。
落ち着いてご飯を食べたい、好きなものを注文したい、注文したら早く料理を出して欲しい、食後ゆっくり休んでから午後を迎えたいと思う気持ちは、人間の本能的な欲求です。それが満たされないと参加者に強いストレスを感じさせてしまいますので、ワークショップにも悪影響が及びます。そのため、ご飯を挟んでワークショップが展開される場合は、食の環境の充実も必ずチェックしましょう。
選択肢を担保できない会場になってしまった場合は、お弁当を用意するのも手です。
今日はここまで。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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