WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。慶応と仙台育英の熱戦すごかったですね! 慶応がスタンド全体を支配しているかのような声援は、これまで何年も甲子園を見てきた中でも初めてだったように思います。
仙台育英は惜しくも準優勝でしたが、仙台駅には去年の2倍もの人が集まりお出迎えをしたそうです。2年連続での決勝進出がいかに偉業か! 両校とも、素晴らしい試合の数々をありがとうございました。
さて、今日はファシリテーション中に頭が真っ白になってしまったら? という内容で記事を書き進めてみたいと思います。
ファシリテーション中に頭が真っ白になることはよくある
まず始めに書いておきたいのは「ファシリテーション中に頭が真っ白になることはよくある」ということです。これは新米ファシリテーターはもちろん、熟達したファシリテーターにおいても起こり得ることです。
頭が真っ白になる理由はいくつもあります。
たとえばファシリテーションに不慣れ方などは、過度な緊張によって正常な思考が妨げられ、本来できるはずのこともできなくなってしまうことは珍しくありません。
強面の上司や、チェックの細かい先輩が見張っているなんてシーンも考えられます。こうした諸先輩方が、ファシリテーターが発言するたびに首を傾げていたりするともう最悪。よほどのメンタルの持ち主でない限り、自分らしくいられなくなります。
参加者からの予期せぬ物言いもそうです。特に順調に進んでいると思っている時のクレームや矛盾などの指摘はダメージが大きいです。提示した情報を正されたり、解釈の違いに異論を唱えられたりすると、ファシリテーターの精神状態は一気にガタガタになります。
参加者の理解が得られず、何回も同じ説明を繰り返してしまっている時は本当にしんどいですね。どうして伝わらないの? と泣き出したくなります。
あとは単純に、次に言おうと思ってたことド忘れしちゃった…というケース。ファシリテーターの脳内は思考が高速回転しているので、喋ろうと思っていたことが抜けちゃうこと、よくあります。
大雑把に分けると、①期待に反することが起こった時 ②自分の指示が伝わらなかった時 ③狙いが挫かれた時 などは思考が停止しがちですね。
ミスが起こったら最優先すべきは「更なる失点」の回避
もしこんなことが起こって、ファシリテーション中に頭が真っ白になった時はどうしたらいいのでしょう。
多くの人は「ファシリテーターは毅然と振る舞わなければ」という強迫観念を潜在的に持っていて、そのために「この失敗を取り返さないとダメだ…!」という思考になりがちなのではないかと思いますが、
私の経験上、頭が真っ白になった時に何かを挽回しようと躍起になると逆効果です。
端的に言って、こうした状態のファシリテーターは大混乱しているので、そのまま場を取り繕おうとしても、ろくなことになりません。むしろ傷口を広げてしまう可能性さえあります。
だからまず始めにすべきは、ちょっと深呼吸して、起こってしまったマイナスを取り戻そうとしたくなる気持ちを手放すことです。そして加点を目指すのではなく、まずはこれ以上の失点を防ぐことに強く意識をフォーカスしましょう。
冒頭に取り上げた野球も同じで、失点をしてしまったら取り返すことにフォーカスする前に、まずは追加失点をいかに防ぎ切るかに全集中できるチームの勝率が高くなるものです。
「頭が真っ白です宣言」のススメ
この気持ちの切り替えによく機能するのが「正直な告白」です。自分はいま頭が真っ白になっている、ということを、会場の全員に向けて堂々と宣言してしまうのです!
ファシリテーターとしてそんな恥ずかしいことできないよ…、とお感じになった方もいるかと思いますが、私はファシリテーターが完全無欠である必要はないと思っているんですよね。
ファシリテーターも1人の人間なので、うまくできることもあれば、ミスをする時もあります。大事なのはその時に誠実であれるか、自己開示できるかです。
なぜなら、ファシリテーターは場の質を作る重要な存在だからです。ファシリテーターが誠実であれば、参加者も誠実に現れますし、自己開示を控えれば、参加者もそうなるものです。
何より、自分の失敗を取り繕おうとするのは「この場は失敗してはいけない」というメッセージを会場中に蔓延させているのと同義です。これでは場の心理的安全性が下がってしまいます。
だから失敗しちゃったり、頭が真っ白になっちゃったら、まずはそれ、口に出して伝えてみると良いですよ。その告白を参加者がしっかりと受け取ってくれたら、面白いくらい頭がクリアーになって、次にやるべきことが湧いてきますから。
もしもアイスブレイクで滑ったら…!?という記事にも近しい内容を書いています。もしご興味がありましたらこちらもご一読ください。
長くなったので、今日はここまで。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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