ワークショップで意識したい「マイクの適切な音量」と注意点

WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。きのうは娘にせがまれ、一緒にみちのくYOSAKOIまつりを観覧してきました。メインステージには大きなスピーカーが吊るされ、体の芯に響く音圧が気持ちよかったです。こうしたイベントやライブ会場では、体を突き刺すような強い音が高揚感へつながりますよね!

一方ワークショップでは、大音量がマイナスに作用することの方が多いと感じます。特にマイクの音量がうるさい場合は、参加者の不快感に直結するので注意が必要です。

この記事では、適切なマイクの音量と、調節時の注意点について書きます。

目次

私が意識している適切なマイクの音量

私の音量調整は、①会場が盛り上がった時に ②少しだけ大きな声を出せば皆に聞こえる というシンプルなルールに基づいています。

マイクの力に頼りたい最も頼りたくなるのは、会場のワイガヤがMAXになっている時です。そのためピーク時を意識して音量をセッティングします。ポイントはファシリテーターが少しだけ声を張れば、喧騒の中でもきちんと聞こえる程度の音量を狙うことです。

ファシリテーターの通常の声量に合わせてセットすると、参加者が静かな時にはうるさすぎます。マイクの音が大きいと耳に響きますし、キーンと不快なノイズが発生しやすくなるので要注意です。こうした状況が続くと、たちまち参加者の不快感が増幅され、ワークショップへのコミットや集中力が消失してしまいます。

逆もまた然りで、ファシリテーターの声が小さくて聞こえないと、これまた参加者のストレスが高まるので気をつけましょう。

静かに語りかけて聞き取れる通常の声で話して大きすぎないちょっと声を張れば喧騒の中でもしっかり注目してもらえる

こんな塩梅がベストだと私は思います。

余談ですが、マイクを持つとつい大きい声で話したくなる方が一定数いますよね。こういう傾向にある方は、ぜひ、普通の声でもしっかりと会場の隅々まで話が行き渡るためにマイクがある、と意識を切り替えることをオススメします。マイクを持ったら、基本的には声を張る必要はないのです。

マイクの音量調整をするタイミングと注意点

私はこちらの記事に書かせていただいたように、ワークショップを実施する際は、必ず事前にマイクのチェックとセッティングを行なっています。

会場によってはマイクの音量を調節する機械と、ファシリテーターとの距離が遠い場合があります。たとえばホールでは舞台袖まで戻らないと音量を変更できません。ワークショップが始まってからファシリテーターがいちいち袖に消えていたら、会の進行はグズグズです。そのため参加者が来られる前に音量の調整を完了しておき、ワークショップが始まってからはあまり変更をかけない運営を心がけましょう。

この時に注意したいのは、参加者が入る前の会場と、参加者が入った後の会場は、マイクの通りが変わることを念頭に入れておくことです。ホールの音響設備や床の素材、反響の方向などによって変わってくるので一概には言えませんが、参加者が入った後は音が吸収されることがあるのです。

つまり、参加者が入る前の会場に合わせて音量をセットしておくと、本番では思っていたよりも小さな音量にしか聞こえない時がある、ということです。これは15~30人程度の会議室ではほぼ起こりませんが、100人程度が入れるホールなどでは起こる可能性があることを考慮に入れておくとGoodです。もし(この会場は音が吸収されそうだ)と勘が働いたら、ほんの少しだけ大きく音量調節をしておきましょう。

私も完全には言語化できないのですが、絨毯のような素材の床で、ステージに置かれたスピーカーから音が出るホールはこの傾向を疑います。逆に、天井に設置されたスピーカーから音が降ってくるようなホールは、あまり心配していません。

天井のスピーカー

こうした判断は、経験を重ねると自然とできるようになってきます。ぜひたくさんの会場でベストな音量調節を探り、検証してみてください。

今日はここまで。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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