ワークショップ当日の準備リスト

ワークショップデザイナーの相内洋輔です。昨日は石巻ハッカソン2023の会場にお邪魔させていただきました。会場には200人近くの参加者が集まっていて、とてもすごい熱気でした!

規模が大きいだけに、準備も大変だっただろうなぁ。会が円滑に進んでいく様子を間近で拝見させていただきながら、運営の皆様に心から「お疲れ様です!」とお伝えしたくなりました。

さて、ワークショップも規模は違えど、たくさんの準備が必要です。そして落ち着いて準備が進んだワークショップほど、良い対話が生まれることが多いものです。今日はワークショップが始まる直前の準備について書いてみます。

目次

会場レイアウト

まずは会場のレイアウトを整えることが必要です。何個の島を作って、それぞれ椅子を何脚配置するのか、事前に考え共有しておくとスムーズです。必要に応じて、参加者の荷物やコートを置けるスペースなども用意できるとベターです。ファシリテーターがPCを操作するための机なども確保しましょう。

会場の椅子や机がだらだらっと配置されていると見た目が悪く、それだけで参加者の気分を低下させてしまいがちです。手間を惜しまず、ピシッと丁寧に並べましょう。机の上に置いておくペンやポストイットなどがあれば、こちらも綺麗に整頓しておきます。

ただしご注意いただきたいのは、椅子や机をピシッと並べる=碁盤目のように直角・平行に という意味ではありません

堅い空間を作りたい時は規則的に、遊びがある空間を作りたい時は不規則さを加味するのが基本です。

この点については過去にワークショップのムードに直結する机の配置という記事を書いているので、興味があればご覧ください。

プロジェクター スクリーン

投影資料を使用するワークショップは、プロジェクターとスクリーンの事前調整がマストです。まずはPCとつないでみて、きちんと映るかどうかを確認します。問題なく投影ができていれば、投影の位置、明るさ、ピントを微調整します。投影の位置はスクリーンの中心を捉え、上下左右の余白が均等になるようにしましょう。

会場によっては、明るさやピント調節だけでは視認性が上がらない場合があります。こうした際は、画質モードを変更してみます。プロジェクターによって異なりますが、通常のモードから、ダイナミック、プレゼンテーション、黒板、ホワイトボードなどの画質モードを切り替えることによって、劇的に見やすくなることがあるからです。

色調がおかしい場合は、色の濃さを調整します。ごく稀にとんでもなく偏った色設定がデフォルトになっている会場があったりするので、作成した資料と投影されている資料の色味がズレすぎている場合は、焦らずプロジェクター側で色調を整えてください。

また、投影資料が斜めに写っていたりすると、参加者の集中力が削がれます。しっかりとプロジェクターとスクリーンを正体させ、画面の歪みが生じないようにしてください。台形補正機能なども活用して、綺麗な四角形が投影されるようにするのが基本です。

このあたりの操作全般には慣れておきましょう

プロジェクターとPCの接続はHDMIが主流になっていきていると思いますが、オリンピックセンターなど昔に作られた施設ではVGAしか使えないこともあります。どちらのケーブルにも対応できるように準備するか、毎回会場に確認しておくと安心です。

音響チェック

マイクを使う回や、BGMをかける予定がある回では、事前の音響チェックも欠かせません。マイクは使う本数全てに対して、まずは電源が入るかどうかを確認し、音量を均一に調整します。会場によっては各マイクごとに音量がバラバラになっている時があるので要注意です。

マイクの音量は、参加者がワイワイと盛り上がっていてもファシリテーターからの指示が聞き取れる程度のボリュームで設定します。音量が大きすぎても、小さすぎてもストレスなので、ちょうど良い塩梅を見極めましょう。

BGMをかける際は、スマフォやPCで直接流すパターン、スピーカーを持参するパターン、会場の音響設備を使うパターン、スマフォやPCから出る音をマイクで拾うパターンと、4種類のやり方があります。(参考 「気が散らないBGM選曲」もワークショップの重要な要素 )

どのパターンを使うにしても、音がクリアーに聞こえるかを確かめましょう。濁った音が出てしまうようなら、BGMなしの方が良いこともあります。

スピーカーを使う際は、なるべく座っている席ごとに音ムラが生じないよう、ベストな置き場所を探します。直で床置きした方が良い部屋もあれば、机の上など高さがある場所に置いたほうが良いパターンもあるので、ケースバイケースです。

室内の温度調整

次に、室内の温度調整です。とりわけ夏と冬は、会場の温度を快適に整えておくことが超重要です。夏の参加者は、汗をかきながら会場にやってきます。冬の参加者は、ガタガタ震えてきます。こうした方々が「ほっ」とする温度が、ワークショップの成功確率を高めてくれたます。

クーラーをガンガンに冷やしすぎるのはNG。汗が急に冷えて寒くなりますし、冷え性の人は体調を損ねてしまいます。

室内の温度調整は、会場の規模によってかかる時間が変わります。小さな部屋ならものの数分ですが、体育館クラスだと適温になるまで一時間近くかかったりします。参加者が会場に来られる時間を逆算して、事前に対処しましょう。

受付の設置

オープン参加のワークショップでは必ず受付を設置しましょう。会場入り口に机を設置しておき、場合によっては「〇〇ワークショップ」などのサインを掲出しておきます。特に、会場の外に案内看板などを出せない場合は、サインがあると参加者が安心して入ってこられます。

受付には参加者名簿を用意します。こちらは印刷した紙でも、PC上でも大丈夫です。名札や配布資料がある場合は、渡しやすい状態で並べておくとスムーズです。

また、会によっては参加費用をその場で頂戴することがあると思います。お金のやりとりが円滑になるように、お釣りを計算するための電卓、十分なお釣り、そして領収書が必要な方のために領収書を用意しておくのがオススメです。

各種備品

ワークショップで使用する備品があれば、不足がないかを再確認していきます。プロッキーやA4白紙、ポストイットなどの基本的な備品のほか、当日使用する備品が揃っていること、個数が足りているかどうかを確認しましょう。

確認が終わったら、使いやすい場所や、参加者の集中を削がない場所に整理整頓しておきます。あるいは、参加者の机に並べておきましょう。

投影資料のクリッカーを使う場合は、しっかり動作するかをチェックしておくと安心です。電池が切れていたら交換します。

カメラで画像を残したい時は、きちんと充電されているかを確かめます。意外と忘れがちで、ワークショップ中に充電切れになることも。

ワークショップで便利な備品は、ワークショップで重要な役割を果たす「7つの備品」をご参照ください。

最終ブリーフィング

ここまでの準備が終わったら、最後に運営者全員で、当日の目的と流れ、役割分担を再確認します。それから、準備をした上で気になっている点や、参加者情報の変更、予定の修正などがあれば全体に共有します。

共催する仲間がいる場合は、当日までにもたくさん打ち合わせを重ねてきているかと思いますが、直前に確認したいこと、未だに良くわかっていなかったことは大小を問わず必ず存在すると思っていたほうが良いです。

特に忙しい上司などが来てくださる場合は尚更です。仕事の処理量が圧倒的な方々は、いくら事前にインプットされていたとしても、情報を覚えていられません。そのため、直前の再インプットが鍵を握ります。スピーチなどをお願いしている際は、どんな会で、何をメッセージして欲しいのかを改めてお伝えしておくと事故が減ります。

会場設営が煩雑な場合は設営前にブリーフィングを行うか、前後で1回ずつ開催してもOKです。こうすることで、皆が安心してワークショップに入っていくことができます。そして、その安心感は参加者に良い影響を与えてくれるんですよね。

今日はここまで。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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