ワークショップのムードに直結する机の配置

ワークショップデザイナーの相内洋輔です。

きのう配置ひとつで参加者が変わる! ワークショップの椅子配置術という記事を書いたのですが、椅子について書いたらなら、机の配置についても書かなければと思いました。

会場の雰囲気は、机の配置ひとつでがらっと変わります。場のムードは参加者の立ち居振る舞いにダイレクトに影響しますので、どう机を並べるかによって、参加者の現れ方がまったく異なるものになるんです。

知らないと損しちゃうポイントだと思いますので、これまであまり机の配置を意識したことがない方は、ぜひご一読ください。

目次

始めに「どんな空間」にしたいかを明確にする

机の配置を決める際は、まず始めに、このワークショップをどんな空間にしたいかという主催者側の意図を明確にしましょう。

手堅い研修にしたい、自由奔放に対話して欲しい、参加者どうしたくさん交流して欲しい… などなど、ワークショップを実施するに当たっては、こうなって欲しいなぁという理想のイメージがあるかと思います。机の配置は、この理想に忠実であることが重要です。

つまり、こうしたイメージを叶えるためには、机をどのように配置すると良いか? を問うのです。

そうすることで、自ずと適切なレイアウトが浮かび上がってきます。

机の配置を通じた空間の質の作り方

ここからは少し具体的に、空間の質の作り方について書いてみます。まずは堅い空間の作り方です。

もしあなたが堅い雰囲気の空間を作りたければ、机はスクリーンと正対するように配置し、隣のグループと一糸乱れず頭を揃えると良いです。図にするとこのような感じです。

スクリーンと机が平行に並んでいること、隣の机との距離感が全て同じであること等を強く意識して、ビシッと並べることが大切です。「均等」「整列」「左右対象」などのキーワードにこだわってください。こうするとオフィシャル感が強く出て、場の雰囲気が堅くなります。

開放的な雰囲気の空間を作りたい時は、机はスクリーンの中心を起点にして、放射線状にランダムに配置するのがベストです。

こちらの場合は、机の頭を整列したり、隣のグループとの均等な距離感を調整したりする必要はありません。少し抽象的な表現になってしまいますが、意図的に無秩序を作ることが重要ですので、程よい乱雑さを目指してください。

机の配置の注意点① 参加者の集中を削ぐ角度はNG

ただし、注意しておかなければならないこともあります。それが下記の図で赤く色をつけた机の向です。いくら無秩序を推奨とは言え、私はスクリーンの外側方向へ角度をつけて机を配置することはあまりオススメしません

理由はシンプルで、体を捻って振り返らないと、ファシリテーターと投影資料を見ることができない参加者が存在してしまうからです。下記の例では、赤丸の場所に座っている方がそれに該当します。

これは私の経験則ですが、ファシリテーターと投影資料を見ることができない方がいるグループほど、グループワークの進みが良くなかったり、あるいは指示を聞き漏らして迷子になったりということが起こりがちです。自然体で正面から情報を取得できる配置の方々より、大きな負荷がかかってしまっているんだろうと察します。

ですから、よほどの理由や制約がない限り、私はこのような机の角度は採用していません。

机の配置の注意点② ノーリクエストだと堅い配置がデフォルト

注意点の2つ目です。企業や行政の案件などで多いケースなのですが、主催者が事前に会場設営を行ってくださる場合は、こちらからリクエストをしない限り、ピシっと整列した状態に机を配置してくださる確率が9割9分です。そのため事前に設営をしていただく場合は、どのように机を配置して欲しいかイメージをお伝えしておくことが必要です。

もし当日会場入りして、意図しない形のレイアウトになっていたら、主催者の皆さんが気を悪くなされないように理由をきちんと説明して、手直しをさせていただきましょう

せっかくご準備いただいたので申し訳ない気持ちも湧いてきますが、ワークショップの成果をあげるためには、なあななで進めてはいけないポイントです。心を強く持って交渉してみてください!

今日はここまで。

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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