WORKSHOP LANDの相内洋輔(あいない ようすけ)です。先日10年来のお付き合いをさせていただいている、認定NPO法人カタリバ様からご依頼をいただき、ファシリテーション研修をご提供させていただきました。オンラインで2回に分けての研修でした。前回の記事はこちら。
私がワークショップデザイナーとして独立しようと思ったきっかけの1つは、同団体が主催された「マイプロジェクト START UP CAMP 東北カイギ」の企画とファシリテーションをお任せいただいたことでした。とても素敵な時間を過ごさせていただき、もっとこうした体験の中に生きていたいと思ったのです。
そのため、恩返しができたらいいなあ、リクエストに答えられる研修にしたいなあと、気合が入りました。
初回はファシリテーションの基礎を網羅
研修の初回は、ファシリテーションの基礎について網羅的にお話させていただきました。ファシリテーターの定義や、ファシリテーターが不在の場面で起こりがちな失敗から始まり、ファシリテーターの基本動作や求められるスキルについての理解を深めていただきました。
加えて、ファシリテーターには場の雰囲気を整えるという重要な役割がありますが、そのうえで欠かせない要素「心理的安全性」とその作り方を、自己開示・プロセスの開示・帰属シグナル・平等な共有などの要点を交えながらお伝えさせていただきました。
ファシリテーションと聞くと、多くの人が即興的な能力が重要、と想像をしがちですが、実は「準備力」が当日のファシリテーションを支えてくれます。どのような準備をすると対話が深まる場作りにつながるのか、4つのプロセスをご紹介し、日々の準備を見つめ返していただきました。
それから、ファシリテーションを行なっている時の「観察点」の紹介や、ファシリテーション時のお困りごととその対応についてなどをお話させていただき、研修を通じてご自身のファシリテーションのどんな部分がGoodか、どんな部分はMottoかを考えていただきました。
2回目はファシリテーションの振り返りと実践
2回目の研修は、初回の2週間後に開催。
参加してくださった方々はそれぞれ業務の中でファシリテーションを行う機会があったため、ファシリテーション中の動画を撮り見返してみるという宿題に取り組んでいただきました。
これは自分では笑顔のつもりだったけれど顔が怖かったとか、リズムよく話していると思っていたがけっこう詰まっていたとか、それぞれが自分の認識とのギャップを発見してくださり、前進の大きなヒントが得られる時間となりました。
私は3歳の時から演劇をしていたため「舞台から自分がどう見えているかを意識しなさい」と教わって育ちました。この感覚がファシリテーションに活きていると思うのですが、普通に暮らしていたら、あまり自分がどう見えているかを考える機会ってないですよね。それだけに、認識と実際のズレに気づけたことはとても貴重だったと思います。
後半はその場でファシリテーション実践をしていただきました。3名の方に交代交代でリードをしていただいのですが、理論的な整理が得意な方、丁寧に対話を積み上げて行く方、明るく話しやすい空気作りが上手な方と、それぞれのカラーがはっきり分かれ、こちらも素晴らしい見取り稽古になりました。
ファシリテーションは一朝一夕で身につくものではありませんが、大切なポイントを押さえ、日々意識しながら実践を繰り返せば、間違いなく場で起こることが変わってきます。ぜひこの研修でお伝えしたスキルとスタンスが皆さんの新たなスタンダードとなり、たくさんの機能する対話を作っていただけたら私はとても嬉しいです。
ご依頼をいただきありがとうございました。
対話をもっとおもしろく。
相内 洋輔
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