東北のNPOで働く若手職員にコミュニケーション力アップ講座を提供

ワークショップデザイナーの相内洋輔です。先日、東北のNPOで働く若手職員をZoomでつなぎ、コミュニケーション力アップセミナーをご提供させていただきました。

前々回のコンセプトメイキング、前回のパワーポイント講座に続き3回目となった今回も、4団体の社員にご参加いただきました。

目次

他者との解釈の違いが浮き彫りになる「流れ星」

今回のコミュニケーション講座では、合意形成とアンコンシャス・バイアスについて扱いました。

開幕は私が大好きな「流れ星」というワークから。このワークは、とても単純な日本語でも、人はそれぞれ想起するものが違うということを、短時間で明快に感じることができます。

人は自分が伝えたいことが相手にうまく伝わっていないとイライラするものですが、大前提として、同じ言葉を使っているようでも、その言葉から連想されるイメージや光景って、みんな違うんですよね。

流れ星では、お題の指示をどう解釈したかのかを絵にしていただくので、みんなと自分の絵を比べてみることで、人の理解はいかに千差万別であるかが分かります。こうした体験をすると、自分が伝えたいことを伝えるためには、相手と丁寧にコミュニケーションを重ねる必要があることを、改めて発見できるのです。

これが、やさしくてま〜るいコミュニケーションを生む、源泉になります。

対立状態からの円滑な合意形成を体験

それからコンセンサスゲームを体感いただきました。人は日々、大なり小なりの意見対立に遭遇します。お昼ご飯はラーメンがいいかオムライスがいいか、といったささやかな対立もあれば、新規事業を継続するか、撤退するかといったシリアスな対立もあるでしょう。

こうしたシーンで、自他を尊重したアサーティブなコミュニケーションを行えるかどうかは重要なポイントです。お互いにぶつかりあわず、それでいて納得がいく結論を出すことができたら、様々な活動が円滑に進むことでしょう。

恥ずかしながら大学生の頃の私はこうした肯定的なコミュニケーションが苦手で、我を押し通しては、よく人を傷つけていました。もう一緒に活動したくない、と泣きながら訴えられたこともありましたし、実際に離れて行った人たちもいました。コミュニケーションの稚拙さによってこうした損失を生み出してしまうのは、本当にもったいないことです。

特に昨今は心理的安全性がブームになっていますし、前時代的なパワハラなノリは強く敬遠されるようにもなってきていますから、共創的なコミュニケーションスタイルの習得は必須です。

参加者の皆さんは、学生に向けた対人支援に従事している方々が多かったので、Yes Andのコミュニケーションがとてもうまく、終始和やかにディスカッションが進んでいた様子が印象的でした!

アンコンシャス・バイアスにやられないために

最後にまとめとして、アンコンシャス・バイアス (無意識の思い込みや偏見)について講義をさせていただきました。

ローカルのNPOで働くということは、様々な年代のステークホルダーと関わるということです。そのため、相手と価値観や背景が違いすぎて、なかなか相互理解が進まない時もあるだろうと思うんですよね。

そうした際に、「あの人は古いからね…」「あの部署はいつもこうだからさ…」といった一括りの思考で物事を片付けてしまったら、関係はそれ以上進みません。

でも「この人の意見はどんなバイアスがかかっているのだろう?」とか、「自分の考えはバイアスにやられていないか?」と一呼吸おいて考えることができたら、イライラや相手を拒絶したくなる気持ちが、少しだけ軽くなると思うのです。その心のゆとりが、相互理解を促進します。

また、自分自身のキャリアを考えるうえでも、アンコンシャス・バイアスを自覚しておくことは有益です。「私は新卒でNPOだから…(一般企業には転職できない…)」とキャリア選択の可能性を自ら狭めてしまったり、

「NPOという世界に踏み出したのだから…(この世界にい続けたほうが良いのではないか…)」と選択肢を非営利セクターだけに限定してしまうといったようなことは、決して珍しくありません。

でもこうした人生に関わる選択は、アンコンシャス・バイアスを外してクリアーな頭で選んで欲しいと、私はそう思っているんですよね。

最後のチェックアウトでは「無意識の思い込み・偏見にやられていました!」という感想共有が大勢を占めていました。前進のヒントをご提供することができ、とても嬉しかったです。全3回に渡ってのご依頼をありがとうございました。

2024年は東北のNPOだけに留まらず、各地のNPOの若者にこうした研修をご提供していきたいです!

対話をもっとおもしろく。

相内 洋輔

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